2018.Jun. 11
梅雨前線の北上と共に ライドできない状況の方が増えるこの季節。
愛車とにらめっこする時間が増えてくるかと思います。
ゴールデンウィーク辺りからゲレンデがオープンし始めて、
メンテナンスやバイクセッティングを見直すには丁度良いタイミングかもしれません。
そこで駆動部の洗浄ついでにギアの歯の状態をチェックし、
丁数を見つめ直してみるのも楽しい時間となりますから、ご参考にお読み頂ければと思います。
“ ナロー/ワイド ”・チェーンリング が一般的なコンポーネントとなり数年が経ちます。
そして良く耳にするスペックとなりまして、完成車の入門グレード以上には標準装備される時代となりました。
フロント・シングル、1×R (12-speed) のスーパーローギア50Tなんて
徐々に耳に慣れてきたかと思いますから、
改めましてチェーンリングにつきましてご紹介させて頂きたいと思います。
2~3コマ分のチェーンがかかれば、
チェーンの脱落がしづらくなる歯の形状を持つチェーンリングが “ ナロー/ワイド ” です。
つまりリアのギアがローに入っていても、
およそチェーンリングの丁数の半数のチェーンがチェーンリングに通常はかかっている訳ですから
殆んどの場合において、チェーンデバイスを必要としない画期的なシステムなのです。
もちろん 歯離れも考慮したつくりですので、“ ナロー/ワイド ”・チェーンリング単体だけでは機能せず
クラッチ付のリアディレイラーを併用して、チェーンテンションが強く維持される事が推奨されていますし、
ロックセクションでの激しいライディングや、木端が挟まる等による不可抗力でのチェーン外れは起こりえますので
チェーンデバイスを併用する意義が大いにあります。
リアのスーパーローギアが大口径化してきている昨今、
なお、最近では New XTR の 51T なんて新商品も発表されています。
そしてダウンヒル並みに高速化するエンデューロ・シーンでは、
コースによりけりですが フロントの丁数も増やしたい場合もあります。
一般的な話に戻します。
トレイルライドでの使用を考えますとフロントギアの丁数は、およそ30T前後が主流です。
ですから、当店では幅広く皆様にご提案させて頂けますよう、
28T~36T 辺りの “ ナロー/ワイド ”・チェーンリングを在庫にて準備させて頂いております。
リアのスーパーローギアが何丁なのか、
一緒に走る仲間の体力やペースはどうなのか等によっても選びかたは変化する事でしょう。
ダウンヒルでは、およそ36T辺りを使用する事で
使用頻度の高いチェーンラインが適正に保たれトラブル回避にも繋がります。
( この時期の丁数変更をお勧めします。冬場のトレイルから夏のゲレンデに向けてフロントの丁数アップです。)
ダイレクトマウント装着するタイプも主流のシステムで、SRAM方式と RaceFaceのCinch方式となっています。
そしてそれらは、剛性アップと共に軽量化を備えたマウント方式といえます。
デザインの自由度が上がりますし、小径化も容易ですので大変魅力があるシステムともいえます。
チェーンリングやクランクを買い替えるタイミングで、是非ご検討頂ければと思います。
チェーンの隙間に合わせて “ ナロー/ワイド ”・チェーンリングが密に接触して リテンション効果を発揮するため、
歯の消耗は避けられません。
シフトチェンジによるチェーン・ラインの変化で、接触するチェーンとワイド部の歯がより擦れて摩耗します。
いわば歯が消耗してゆき、そのリテンション効果が薄れて行ってします訳なのです。
…さらに乗り込んでしまうと、
チェーンリングの刃先が鋭利に削ずれて行きますので、早めに交換をしてトラブルを回避しましょう。
チェーンリング選びの要点は、①泥はけの良さを取るのか ②コストパフォーマンスを優先するのか、です。
①泥はけの良さを取れば、
その加工が施されたモデルは往々にして1万円前後でリテンション効果の長寿命化に繋がります。
②コストパフォーマンスを優先するのであれば、
泥はけ加工が施されていない6千円前後のモデルが一般的な目安となります。
どちらにしましてもリテンション効果の寿命は必ず来ますから、
あくまで予算や使用状況によって選択肢が変わります。
また チェーンの洗浄や交換と合わせ、注油もお忘れなく。
梅雨時期の NO RIDE ・・・
ご相談等も店頭で承っております。
皆様のご来店をお待ちしております。
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